昨日、無事に “100年と10月の桜”が終了しました。
終わってしまったー。
最初から最後まで、幸せな展示でした。
本当にありがとうございました。
まずは、見に来てくれたみなさま、海老原商店へ来てくれて、長井作品に囲まれに来てくれて、ありがとうございました(^^)
中には飛行機で駆けつけてくれた方々、新幹線や夜光バスに乗ってめがけて来てくれたみんな!本当にありがとうございます!
金土日オープンだったのでなかなか都合がつかず、だけど!何とかして来てくれた方々、
2回、3回見に来てくれた方々、
最終日になんとも美しい涙を流してくれた姉妹の女の子達。ものすごく感動してくれた。
本当に書ききれないくらい、たくさんの人々に届いた事が、作家として幸せでした。
作品達も立派な晴れ姿をみてもらえて良かったね。
そして展覧会を全力で作り上げてくれた関係者のみなさま、長井ワールドへ凄まじき光を放ってくれた桂枝太郎師匠!
本当にありがとうございました!!!!
平成最後に、こんなに素晴らしすぎる展覧会をする事ができて、嬉しすぎて、どうしましょう。
長井作品がこんなに愛される事が、本当に自分自身にとって究極の幸せです。
そして、そして!
海老原商店で展示をさせてくれた海老原義也さん!
こんなに素晴らしい機会をプレゼントしてくださり、本当にありがとうございました!
“海老原商店は、僕にとって宝箱みたいな存在で、本当に宝がつまった1ヶ月でした。”と、嬉しいお言葉をいただきました。
海老原商店が建てられて90年。
100年もその先も、ずっとずっと続いてほしいと、思ってます(°▽°)
海老原商店フォーエバー!!!
最後に、2階の机の上に置いてあった文章を、ここにも残しておきます。
100年と10月の桜
今は昔の先 10月の桜は昔も今も100年先も
海老原商店は、今から90年も昔に建てられました。
今回、ここ海老原商店で展覧会をさせていただけることになり、この展覧会タイトルをつけさせていただきました。
私たちは、気づいたらこの世に生まれ、自分がありました。
私たちが生まれるずっと前からこの建物はありました。
建物を支える木材は今よりみずみずしかったと思いますし、想像はしずらいけれど、新築でした。
長い年月を重ね、さまざまな人の生活を重ねました。
古い建物に入ると、ただ物質的な事を感じるのではなく、長い時間や、人の想いを含めて、その場の空気や人の人生を感じます。
柱や、床や、家具まで、自然にでた味わい深い木材のツヤは、それはそれは美しいです。
暮らしと年月があって生まれた輝きのように思えます。
私は毎年、同じ頃に桜の絵を描いています。
自分が桜の咲く4月に生まれたこともあって、桜は特別な存在です。
生まれてきて、初めて目にしたものが桜だったかもしれない。
この世で一番好きなものかもしれない。
桜が咲きだすと、自分もひとつ歳を重ねる。
桜の絵は、樹木の年輪を確認する儀式のように、おなじみな制作となっています。
海老原商店で展示が決まり、ここを訪れました。長い長い年月を感じたので、ここに合った展覧会をしたいと思いました。
ふと、“10月にも桜が咲いたらいいのに”と、思いました。
すぐに、調べてみると、10月にも桜が咲いておりました。
なんと!人知れず、ひっそりと!
忙しく慌ただしい私たちの時代。
ふと、意識をしないと色々な忘れ物をしてしまう今日この頃。
10月の桜のように、毎年そっと柔らかく咲く。
そして緩やかに続く丁寧な暮らしでありたい。
100年先もずっとずっと。
2018年 10月 長井朋子